春の食材 3月・4月
3月
March
1年を通して多彩な食材が簡単に手に入る時代ですが、どんな食材にも1番食べ頃となる“旬”があります。新鮮で美味しいことはもちろん、栄養価も高く、その季節に体が必要とする成分が含まれていることが多い旬の食材。いちばは、そんな旬食材の宝庫です。「いちばの旬は、これからだ!」では、その時に最も旬な食材と健康の情報をお届けします!
教えて松沢先生!
3月・4月の食材選の
POINT!

松沢 祥子
2000年兵庫医科大学医学部を卒業、医師資格を取得。現在は、内科、漢方内科の外来業務に携わりながら、40代、50代の若いうちから食生活や生活習慣を考えるきっかけになればと、腸活や薬膳を通して予防的な観点からのセミナーやオンラインショップでの発酵食品を使った加工食品の販売、料理講座などを主宰している。
■松沢先生のラジオ番組(standfm)
https://stand.fm/channels/6704df5f193cd72dcb2d56ab
■しょこ主宰オンラインショップ
https://instagram.com/hakkolabo?igshid=M2RkZGJiMzhjOQ%3D%3D&utm_source=qr
春はイライラ、うつうつの季節?
旬の食材で気の流れを整えよう!

撮影場所:マルシン
暖かい日が少しずつ増え、春を感じる季節になりました。とても気持ちの良い季節ですが、東洋医学では気の流れが乱れやすい時期だと言われています。気が乱れると、気分がうつうつしたり、イライラしたりするので要注意。そんなサインが出る前に、ぜひ食べ物で体を労ってあげてください。
気の流れを整えるのに良いとされている食材が、下(土)から芽吹いてくるもの。春の旬でいえば、菜の花やわらびなど山菜や、タケノコなどです。山菜の苦みにはデトックス作用があり、春に痛めやすいとされる肝(肝臓)の働きを助けてくれます。その他に、ホウレンソウやニンジン、たまねぎも気の流れを良くしてくれる野菜です。
また、肝(肝臓)の機能は、血を補うことで高まるとされています。イカ、マグロ、かつお、牡蠣、レバーなど、血を補充してくれる食材も春におすすめです。じゃがいもや豆類も旬を迎えますが、これらの食材は気を補充してくれるため、春だけでなく、1年を通して食べるのが良いでしょう。
「この季節は花粉症に悩まされる…」という方は、腸を整えることを意識してみてください。腸が整うと、花粉によるアレルギー反応を緩和できるとされています。腸を整えるためには、ごぼうなどの食物繊維を豊富に含んだ食材を摂ると良いでしょう。
新しい環境や新しい出会いなど、ワクワクすることも多い季節ですので、元気な心と体で春を満喫してください!
神戸の市場に買いに行こう!
3月・4月の食材Pick UP

菜の花
春の旬と聞いて、一番に思う浮かぶという人も多い「菜の花」。おいしい菜の花選びのポイントは、軸の太さです。軸が細い方が柔らかく、太いものは少し歯ごたえがあります。天ぷらやおひたしで食べたいという方は、軸の細いものを選んでください。炒め物に入れたいという方は、軸が太いものを選ぶと風味に加えて食べ応えも感じられます。いずれも、できるだけ花が咲いていないものがおすすめです。
タケノコ
3月に入ると八百屋さんに並ぶ「タケノコ」。大小さまざまなサイズのタケノコが並んでいて、どの大きさのタケノコを買うか迷われた経験がある方も多いのではないでしょうか。タケノコは、食べ方に合わせて選ぶのがおすすめです。サイズが小さいタケノコは柔らかいので、天ぷらや炊いて食べたいという方に。サイズが大きくなるほど歯ごたえが感じられ、炒め物などに使ってもしっかりと形が残せます。


新ごぼう
1年を通して見かけることも多いごぼうですが、3~4月に並ぶごぼうを「新ごぼう」と呼びます。新ごぼうはごぼうが完全に成長する前に収穫するため、普通のごぼうよりも白っぽくて短いのが特徴です。新ごぼうの魅力は、なんといってもその柔らかさとフレッシュ感。香りも良いので天ぷらや炊き込みご飯にして、是非いつものごぼうとの違いを感じてみてください。
この食材について教えてくれた人

福田商店
福田勝謙さん

大安亭市場
福田商店
住所:神戸市中央区八雲通5丁目
TEL:078-221-2551
営業時間:6:00~18:30
定休日:月曜日

新たまねぎ
3月頃から出始める「新たまねぎ」。兵庫では淡路島の玉ねぎが有名ですが、3月初旬に出始めるのは長崎産のものが多く、その後に淡路島産の玉ねぎが並びます。新たまねぎの特徴はえぐみが少ないこと。オニオンスライスなど、サラダで美味しく食べられます。新たまねぎは水分を多く含んでいるため、炒め物には不向きです。また、あまり貯蔵にも向かないため、なるべく食べ切れるサイズを選ぶようにしましょう。
新じゃがいも
「新じゃがいも」も春にご賞味いただきたい食材の1つ。水分が多くてホクホク感がある新じゃがいもは、甘辛煮や湯がいてじゃがバターにすると、より魅力が引き立ちます。皮が薄いため、素揚げでも美味しく食べられる新じゃがいも。素揚げにする際は、小粒のものが火が通りやすいため、Sサイズや2Sサイズがおすすめです。食べきれずに保管する際は、光が当たらない涼しい場所を選んでください。光に当たってしまうと青くなって、エグみがでてくるので要注意です。


そら豆
大人から子どもまで人気の「そら豆」。クセがなく、さわやかな甘みを感じられるそら豆も、4月頃まで旬として楽しめる食材です。そら豆の魅力を一番引き出してくれる調理方法は、焼きそら豆。魚焼きグリルで焼くだけなので、とっても簡単です。さやの中で蒸し焼きになり、そら豆の甘みをぐっと引き出してくれます。皮にしっかりと焦げ目がついたら、美味しく食べられるサインです。
この食材について教えてくれた人

ジョイエール宇治川
上田幸雄さん

ジョイエール宇治川
住所: 神戸市中央区下山手通8丁目9-27
TEL:078-341-0026
営業時間:10:00~ 20:00
定休日:日曜日