市場の旬は、
これからだ!

夏の食材 6月

6月
June

1年を通して多彩な食材が簡単に手に入る時代ですが、どんな食材にも1番食べ頃となる“旬”があります。新鮮で美味しいことはもちろん、栄養価も高く、その季節に体が必要とする成分が含まれていることが多い旬の食材。いちばは、そんな旬食材の宝庫です。「いちばの旬は、これからだ!」では、その時に最も旬な食材と健康の情報をお届けします!

教えて松沢先生!

6月の食材選の
POINT!

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松沢 祥子
2000年兵庫医科大学医学部を卒業、医師資格を取得。現在は、内科、漢方内科の外来業務に携わりながら、40代、50代の若いうちから食生活や生活習慣を考えるきっかけになればと、腸活や薬膳を通して予防的な観点からのセミナーやオンラインショップでの発酵食品を使った加工食品の販売、料理講座などを主宰している。

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「ポジティブエイジングクッキング」
体にも湿気がたまる。
梅雨の時期は、“湿邪”に注意!
松沢先生画像
撮影ご協力:神戸食堂はぁとす。(神戸市中央区東川崎町1丁目8−4 10F)
梅雨の時期は体調を崩しやすい…とお悩みの方は多いのではないでしょうか。実はその原因として、外気の湿度が影響している可能性があります。実は湿度が高くなると、体内の湿度(水分)が調整しづらくなり、不調を感じることがあるのです。このように、余分な水分が体にたまりやすくなる季節の邪気を、東洋医学では”湿邪(しつじゃ)”と言います。水分が頭にたまりやすい人は頭痛やめまいを起こしやすく、お腹にたまりやすい人は食欲がなくなったり下しやすくなります。そのため、梅雨の時期は、体から湿気を取り除く食べ物を意識して摂ることがとても大切です。
体の除湿効果が期待できる野菜は、ゴーヤ、キュウリ、トウガン、なす、トウモロコシといったウリ科の食べ物。トウガンは綿や皮も出汁に使えば、除湿の効果が期待できます。また、トウモロコシは髭の緑の部分も除湿を助けてくれるため、捨てずに出汁として使用したり、味噌汁やかき揚げに入れたりして食べるのもおすすめです。
ウリ科の食べ物以外では、ワカメや昆布、ヒジキといった海藻類、小豆、黒豆、ハトムギといった豆類も除湿効果が高いとされています。豆類は消化機能を高める役割もあり、吸収を良くするために、豆乳やペーストなど、消化しやすい状態で摂るとより良いでしょう。
気温が上がると体調を崩しやすくなりますが、食で養生しながら楽しく夏を迎えましょう!

神戸の市場に買いに行こう!

6月の食材Pick UP

なす画像

なす

この時期の夏野菜はハウス栽培ではなく、屋外の畑で育った露地(ろじ)のものが多くなるのが特徴です。さまざまな野菜が旬を迎える中で、食べてもらいたいものの1つが「なす」。旬を迎えるこの時期のなすは、みずみずしくて身がしっかりしてきます。よく見かける「千両なす」はもちろん、6月頃に並ぶ「大阪なす」も身が柔らかく、是非一度食べてもらいたい逸品。ツヤと弾力があることが、美味しいなすを見分けるポイントです。煮ても焼いても良いですし、油でサッと炒めて食べるのもなすの美味しさを引き立てるのでおすすめです。

とうもろこし

トウモロコシもこの時期に、グッと甘みが強くなって美味しい夏野菜。茹でて食べるのはもちろんですが、サラダとして生で食べるのもおすすめです。ハニーバンタムやゴールドラッシュといった品種は糖度が高く、より甘みを強く感じられます。見た目には粒が綺麗にそろっているのが、甘いトウモロコシの証拠。市場に並ぶトウモロコシは皮を被ったまま売られていることがありますが、一本は皮を剥いて置いていることが多いので、そのトウモロコシの粒をチェックしてみてください。
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この食材について教えてくれた人
杉下さん画像
アカシヤストアー
杉下雅一さん
アカシヤストアー画像
大安亭市場
アカシヤストアー
住 所:神戸市中央区日暮通4丁目
TEL:078-221-3249
営業時間:7:30~18:00
定休日:木曜日
キュウリ画像

キュウリ

5月下旬頃は九州産のものが多く、6月頃から四国産のものが増えるキュウリ。7月になると神戸産のキュウリも多く出回るので、より鮮度の高いキュウリを味わうことができるでしょう。サラダやもろきゅう、浅漬けなど、食べ方も豊富なキュウリですが、おすすめは酢の物。美味しいのはもちろんのこと、一緒に和えるものをカニカマ、ワカメ、ちりめんじゃこなど、いろいろ変えてみることで、おかずのレパートリーを増やしてくれます。美味しいキュウリを見分けるポイントは、イボと頭が固いことです。

青梅

実は、梅も6月に旬を迎える食材です。この時期に収穫した梅を保存する作業のことを、「梅仕事」といいます。保存方法はさまざまですが、梅干しにしたり、梅シロップや梅酒にしたりすることが一般的です。作り慣れていないと難しそうに思うかもしれませんが、例えば梅シロップの場合は青梅と氷砂糖だけで作ることができ、そこに焼酎があれば梅酒も作ることができます。梅シロップは10日程、梅酒の場合は3か月程で完成。梅仕事をして、この夏の楽しみを1つ作ってみるのはいかがでしょうか。
青梅画像
この食材について教えてくれた人
津田さん画像
蒔野商店
津田保雄さん
蒔野商店画像
灘中央市場
蒔野商店
住 所:神戸市灘区水道筋3丁目2
TEL:078-801-7806
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日
小豆画像

小豆

小豆には一般的に「小豆」として売られているものと、「大納言」という名前で売られているものがあります。比較すると色味が濃く、粒が大きいのが大納言です。大納言はしっかりしているので、ぜんざいなどによく使用されます。一方、小豆はほぐれやすいのが特徴。そのため、赤飯やあんこにするのには、こちらの小豆が使用されることが多いです。なお、最近では健康のために小豆を湯がいてスープを飲む方も増えています。残った小豆はご飯に混ぜれば、小豆を余すことなく食べることができるのでおすすめです。
この食材について教えてくれた人
平田さん画像
朝日屋商店
平田貴美子さん
朝日屋商店画像
灘中央市場
朝日屋商店
住 所:神戸市灘区水道筋3丁目1
TEL:078-801-6121
営業時間:8:30~18:30
定休日:水曜日・第3日曜日